はじめに
ししとうは、つやのある緑色とほろ苦さを楽しめる夏野菜です。焼き物、煮びたし、汁物、炒め物などに使えます。焼くと香ばしさが加わり、料理には緑の彩りを添えられます。
一方で、ししとうにはまれに辛い実が混じることがあります。見た目や匂いだけで辛みを確実に判断することはできません。この記事では、栄養、焼き方、下ごしらえ、保存、冷凍とあわせて、辛い実が混じる理由も紹介します。
ししとうの栄養を生・油いためで見る
文部科学省の食品成分データベースでは、ししとうは「野菜類/(ししとう類)/ししとう/果実/生」と「野菜類/(ししとう類)/ししとう/果実/油いため」に分かれています。
| 項目 | 生100g | 油いため100g |
|---|---|---|
| エネルギー | 24kcal | 51kcal |
| 水分 | 91.4g | 88.3g |
| 食物繊維総量 | 3.6g | 3.6g |
| カリウム | 340mg | 380mg |
| βカロテン | 530μg | 540μg |
| ビタミンK | 51μg | 52μg |
| 葉酸 | 33μg | 34μg |
| ビタミンC | 57mg | 49mg |
100g値は同じ重量で比べるための基準で、1回の推奨量ではありません。食品成分表の「生」と「油いため」は別項目です。油いためは、へたを除き、2分割し、植物油5%を使った条件で示されています。
また、油いための成分値には、生の値などからの計算や推計を含む項目があります。そのため、表の差をそのまま「炒めると増える」「炒めると減る」といった調理による変化として読むことはできません。香りのある緑の薬味も比べたい方は、大葉の栄養と夏の食べ方|βカロテン・ビタミンKと保存のポイントも参考になります。ピーマンの種や保存も見たい方は、ピーマンの栄養と食べ方|ビタミンC・βカロテン・種・保存のコツも参考になります。
ししとうの下ごしらえと食べ方
切り込み
ししとうを丸ごと加熱するときは、加熱前に縦へ小さな切り込みを入れるか、竹串などで穴をあけます。加熱中の破裂を防ぐための下ごしらえです。
水気
洗ったあとは、水気をよく拭き取ってから調理します。
へたと種
MEXTでは、生は廃棄率10%で、廃棄部位はへたとされています。油いためも、下ごしらえでへたを除く条件です。辛み成分のカプサイシノイドは、トウガラシ属の果実内部では種が付く胎座や隔壁に多く含まれます。ししとうでは種子が少ない実などにカプサイシンを多く含むことがあるため、種子の数だけで辛みを確実に判断することはできません。
食べ方
焼き物では表面に焼き色をつけ、煮びたしではだしを含ませ、汁物では刻んで加えると、ししとうのほろ苦さと緑色を料理に生かせます。天ぷらや素揚げにも使えます。苦みのある夏野菜も見たい方は、ゴーヤの栄養と食べ方|ビタミンC・食物繊維と苦み・下ごしらえのポイントも参考になります。
辛いししとうが混じることはある?
ししとうはカプサイシンをほとんど含まない甘味種に分類されますが、通常よりカプサイシンを多く含む辛い実ができることがあります。農林水産省は、土壌の水分変化、高温、肥料の不足など、栽培環境のストレスが関係することがあると説明しています。
種子が少ない実などでカプサイシンを多く含む場合があるとされていますが、見た目や匂いだけで辛みを確実に判断することはできません。
強い辛みを感じた場合は、無理に食べ続けないようにしましょう。
選び方・保存・冷凍
選び方
ししとうは、皮につやと張りがあり、緑色が鮮やかで、へたがしっかりしたものを選びます。へたの変色や、実のしなびが目立つものは避けます。
保存
乾燥を防ぐため、キッチンペーパーで包み、ポリ袋や保存袋に入れて野菜室で保存します。温度が低すぎる環境では低温障害を起こすことがあるため、状態を見ながら早めに使います。
冷凍
冷凍する場合は、水洗いして水気をよく拭き、冷凍用保存袋に並べて入れます。冷凍しやすい夏野菜を比べたい方は、オクラの栄養と食べ方|食物繊維・葉酸と板ずり・冷凍の使い方も参考になります。
よくある質問
Q:辛いししとうは見分けられますか?
A:見た目や匂いから辛みを確実に判断することはできません。辛い実が混じることがある前提で、強い辛みを感じたら無理に食べ続けないようにします。
Q:ししとうは種を取れば辛みを抑えられますか?
A:種を取るだけで辛みを避けられるとは限りません。辛み成分のカプサイシノイドは、種そのものより胎座や隔壁に多く分布するとされています。
Q:ししとうはどう保存しますか?
A:乾燥を防ぐため、キッチンペーパーで包み、ポリ袋や保存袋に入れて野菜室で保存します。低温に弱い面があるため、状態を見ながら早めに使います。
Q:ししとうは冷凍できますか?
A:水洗い後に水気をよく拭き、冷凍用保存袋に入れて冷凍できます。
まとめ
ししとうは、つやのある緑色とほろ苦さを楽しめる夏野菜です。食品成分表では「生」と「油いため」が別項目として掲載され、ビタミンCやβカロテンなどの値を可食部100g当たりで確認できます。
ししとうには辛い実が混じることがあり、見た目や匂いだけでは確実に判断できません。保存は乾燥を避けて冷蔵し、使い切れない場合は冷凍もできます。
参考にした公的・専門情報
- 文部科学省 食品成分データベース「野菜類/(ししとう類)/ししとう/果実/生」
- 文部科学省 食品成分データベース「野菜類/(ししとう類)/ししとう/果実/油いため」
- 文部科学省 食品成分データベース「ししとう/果実/油いため」備考・調理方法
- 農林水産省「カプサイシンに関する情報」
- カゴメVEGEDAY「[ししとう]とうがらしの仲間でも一味違う?!栄養や料理法」
- 大阪市中央卸売市場「ししとう」


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